中津川【栗きんとん】を買うなら「すや」へ

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秋の味覚のひとつである「栗きんとん」は、岐阜県の郷土料理です。

今回は、中津川駅から歩いて5分のところにある「すや 本店」を紹介します。

 

岐阜県の「栗きんとん」

「栗きんとん」と言われて、どのようなものを思い浮かべますか?

 

多くの方は、おせち料理に入れる 栗の甘煮のことを、栗きんとんと呼んでいらっしゃるはずです。

しかし、今回ご紹介する「栗きんとん」は、作り方から異なり、外見も まったく違います。

 

ここで言う「栗きんとん」は、岐阜県の郷土料理です。

そのため、岐阜県内で 一般的に言われる「栗きんとん」は、写真のように かわいらしい形のものをさします。

すやの栗きんとん

まるで、「栗」のようです。

 

作り方は、栗の甘煮よりも かなり手が込んだものになっています。

まず、栗をホクホクに蒸し、適度につぶします。

その後、栗の本来の甘さを確かめつつ、お砂糖を加えていきます。

そして、茶巾で絞って完成します。

 

最後の茶巾で絞る力加減を重視し、ひとつひとつを人の手で作っている和菓子屋さんがあります。

また、お店によっては、栗の生産段階から こだわり抜いていらっしゃったり、収穫した栗の味を見て、各時期ごとで砂糖の量を調節されていたりします。

 

ここから見えてくるのは、岐阜県は、栗への愛情が深いということですね。

とくに、岐阜県の美濃東部(中津川や恵那)の「栗きんとん」が有名です。

 

「すや」の栗きんとん

今回、ご紹介する和菓子屋さん「すや 本店」は、岐阜県 中津川市にあります。

「栗きんとん」の包み紙

なんと、この「すや」は、江戸時代から続いている老舗中の老舗です。

昔ながらの伝統を守り、秋の味覚「栗きんとん」を現在も作り続けていらっしゃいます。

 

 

では、さっそく すやの「栗きんとん」を見ていきましょう。

 

「すや」の栗きんとんには、ほかのものとは違うところが いくつかあります。

そのうちのひとつが、大粒の栗のかけらが入っていることです。

わたしが食べた栗きんとんの中には、長径2~4mmの大きめのかけらが いくつも入っていました。

大粒のかけらがごろごろと出てきます。

 

ひと口で食べてしまうと なんだかもったいない気がするので、いつも 3口ほどに分けて食べています。

しかし、ひと口目から最後まで、大粒のかけらが ひっきりなしに出てくるのです。

初めて食べたときは、「えっ!」と驚かされました。

 

大粒のかけらが入っていることで、まるで本物の栗を食べているかのようです。

栗きんとんを食べるたびに、「あぁ、秋だな~」と感じます。

 

茶巾で絞られた形をしているため、口に入れるまでは、堅めな感じがしますが、いざ食べてみると、ほろりと崩れ、栗ならではの 素朴な味わいが楽しめる逸品です。

 

 

「すや 本店」には、伝統の標語が額縁に入れられ、飾られています。

栗は栗の味で

 

「栗ハ 栗ノ 味デ」

この標語にある通り、すやの栗きんとんは、栗の風味を十分に味わうことができます。

 

すや本店に足を運ぶ

すや本店の店構え

古きよき店構えをしているので、すぐに見つけられると思います。

とくに、「すや」と書かれたケヤキの大きな看板が粋ですよね。

中津川の中でも、旧家として知られる家だそうです。
(すや公式HP http://www.suya-honke.co.jp/より)

店先には、先ほどの「栗ハ 栗ノ 味デ」も飾られています。

 

すや本店は、中津川駅から たったの400mで着きます。

ちなみに、徒歩5分の距離です。

 

車の場合は、中津川インターチェンジから約5kmで、運転すること10分の距離にあります。

 

ちなみに、ここ 中津川には、旧中山道が通っています。

そのため、中山道の目印が随所で見られます。

中山道の目印が見られる

 

 

お店の前には、ベンチが置かれていました。

お店の正面にあるベンチ

お客さんの中には、このベンチで、栗きんとんを味わっている方もいらっしゃいました。

 

 

お店の中には、ショーケースがあり、栗きんとんのほかにも、栗蒸羊羹や栗こごりといった和菓子が売られていました。

栗きんとんは、1個から買うことができ、1~5個の場合は、紙袋に入れてくださいます。

お土産として買われるなら、箱入りをおススメします。

箱入りの場合は、6個入りから売られていました。

 

もし、手土産として買われるのであれば、消費期限にご注意ください。

なんと、すやの栗きんとんは、栗と砂糖の2つだけで作られているため、消費期限は、買った日の2日後です。

保存料などを使っていないからこそ、栗そのものの風味を味わうことができる反面、長持ちしないことが弱点です。

 

手土産で持って行くには、日にちが短いというかたは、お店から直接 配達してもらえます。

あて名書きの机や料金表などが用意されているので、ありがたいですね。

直接 発送することができます

 

また、お持ち帰りをするだけではなく、店内で食べることもできます。

その際は、レジカウンターで申し出ましょう。

 

「おいくつお召し上がりになりますか?」

と訊かれますので、栗きんとんの数や人数を伝えます。

すると、お座敷で お茶とともに栗きんとんを出してもらえます。

簡素ではありますが、サービス料はかからないので妥当だと言えます。

 

銘菓 栗きんとん

お持ち帰りの場合も、飲食の場合も、ともにカウンターで注文・お支払いをします。

支払い方法は、クレジットカードもOKです。

 

すや本店に車で行くときの注意点

ここでは、お車で訪れるかたに向けて、注意点を2つ挙げておきます。

1つ目:駐車場が離れていること

某サイトなどには、「駐車場あり」と書かれています。

しかし、すや本店の目の前に、駐車場があるわけではありません

 

「車のナビゲーションシステムに【すや本店】と入力して、いざ店の前まで来たはいいが、駐車場が見当たらない!

そのようなことにならないために、あらかじめ お伝えしておきますね。

 

地図でご確認いただくのが早いと思いますが、中津川郵便局のとなりに「新町通り商店街利用者 無料駐車場」があります。 

[map addr=”中津川郵便局” width=”400px” height=”300px” zoom=”16″][/map]

 

ご覧の通り、お店と離れているのが お分かりいただけますでしょうか?

もし、車のナビゲーションシステムに入力されるのであれば、「中津川郵便局」と入力するのが無難です。

 

さらに、この「新町商店街利用者 無料駐車場」は、郵便局との共同駐車場のようです。

そのため、郵便局の利用者が駐車できる番号と区別されていますので、ご注意ください。

ちなみに、わたしが訪れたときは、1~9までが「商店街利用者 無料駐車場」になっていました。

 

この駐車場からお店までは、歩いて3分ほどの距離です。

これを近いとみるか、遠いとみるかは人それぞれだと思いますが、お店の目の前にはないことをお見知りおきください。

 

2つ目:お店の前の道路が一方通行であること

さらに、お車で訪れるかたは、一方通行の標識にご注意ください

すや本店の前の道路は一方通行

すや本店の正面にある道路は、南西から北東方向へのみの一方通行になっています。

[map addr=”すや本店” width=”400px” height=”300px” zoom=”18″][/map]

 

つまり、中津川郵便局側からすや本店の方向にしか進めないということです。

お連れ様が栗きんとんなどを買われている間に 郵便局横の駐車場まで車を取りに行き、お店の前でお連れ様を乗せるのが もっとも効率的かと思います。

 

決して、路上駐車やほかの店舗の駐車場に、お車を停めることのないようにしましょう。

 

すや本店のくわしい情報

[map addr=”すや本店” width=”400px” height=”300px” zoom=”15″][/map]

所在地:岐阜県中津川市新町2-40

電話番号:0573-65-2078

定休日:水曜日(9〜12月は無休)

営業時間:9:00〜19:00 (9~12月は 8:30〜19:30)

クレジットカード支払い:可

駐車場:あり(中津川郵便局横の「新町商店街 利用者無料駐車場」)

 

「すや」と「川上屋」ならどちらを選ぶ?

有名店2つ「すや」と「川上屋」を比べて、個人的に感じたことを記しました。

栗きんとんの味で選ぶなら

川上屋の栗きんとん

和菓子として、上品な甘さの栗きんとんを味わいたい方には「川上屋」をおススメします。

 

これに対して、豊かな栗の風味を味わいたい方には、歴史ある「すや」をおススメします。

 

個人的には、大きめの粒が まばらに入っているよりも、均一になっているもののほうが好きなので、「川上屋」の栗きんとんが好きです。

ただ、「川上屋」は店舗数が多いので、中津川以外でも買うことができてしまいます。

比較的に多くの場所で見かけられるところが、特別感を薄れさせてしまっているように感じます。

そう考えると、「すや」の方が特別感があって、良いですよね。

 

カフェ施設で選ぶなら

おいしい和菓子は、ぜひ その場でいただきたいものです。

 

ただ、残念ながら「すや」は、カフェを併設していません。

 苦めのお抹茶とともに栗きんとんをいただく・・・

ということはできないわけです。

 

しかし、簡易的な用意であれば、「すや」の店内で和菓子を食べさせてもらえます。

「すや本店」では、囲炉裏のある店内で食べさせてもらえますよ。

昔ながらの囲炉裏

 

「こちらで少々お待ちください。」

と言われ、待つこと1分。

温かいお茶です

お茶と栗きんとんを用意してくださいました。

 

緑茶の渋みが栗きんとんの甘さを引き立て、日本人で良かったなぁと思える時間を味わいました。

 

高い天井と天窓

ほっこりしつつ、上を見上げると、天井が高くて驚きました。

古民家で味わう伝統の和菓子「栗きんとん」は、格別ですね。

 

「川上屋」については、カフェが併設された店舗があります。

なんと、和栗のモンブランをいただくこともできちゃいます。

くわしいことは、次の記事に書かせていただきました。

どうぞ ご覧ください。

 

 

中津川に来たなら「自然の美」もおススメ

中津川から見える高い山は、恵那山(えなさん)と言います。

標高は、2191mあり、岐阜県中津川市と長野県阿智村を隔てる山で、中央アルプスの最南端の山でもあります。

また、日本百名山にも選ばれています。

そのため、多くの登山家さんたちが訪れていらっしゃいます。

 

あなたも、日常の疲れを癒すために、森林浴というのはいかがでしょうか。

木々に囲まれて・・・

 

 

そのほか、中津川で有名な「自然の美」と言えば、水晶が思い浮かびます。

さまざまな水晶を見たり、触ったりできる「中津川市鉱物博物館」はいかがでしょうか。

 

許可申請をしていないので、写真を載せられませんが、建物の入口部分は、「水晶」の形をしています。

博物館の規模は小さめですが、水晶やほかの鉱物、岩石が自然界でつくられていく過程を学ぶことができます。

 

もちろん、館内の売店では、実際に水晶を買うことができます。

金額は、540円~(令和元年9月現在)でした。

 

さらに、館外の砂場で、水晶を探すことができる「ストーンハンティング」が行われています。

見つけた水晶のうち、気に入ったものを1つだけ持って帰ることができます。

入館料とは、別料金・・・

かと思いきや、なんと、入館される方なら無料になっています。

小さなお子さまに人気のフィールドワークです。

 

何といっても、ファミリーにうれしいのが、入館料の安さです。

中津川市鉱物博物館は、市営の施設ということで、入館料は 大人が1人320円(令和元年9月現在)でした。

もちろん、子どもは 入館無料です。

 

[map addr=”中津川市鉱物博物館” width=”400px” height=”300px” zoom=”13″][/map]

 
所在地:岐阜県中津川市 苗木639-15

電話番号:0573-67-2110

開館時間:午前9時30分~午後5時
     (入館は午後4時30分まで)

休館日:毎週 月曜日
    (月曜日が祝日等の場合は、その翌日が休館)

入館料:大人ひとり320円
    (令和元年10月より10円値上げされ330円)

駐車場:80台以上

 

 

 

魅力的な中津川に、ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。