接触事故【保険】使わないと損はウソ!?

高速道路を走る車 ドライブ

車で接触事故の被害に遭ってしまい、車両保険を使おうとされている被害者の方、ちょっと待ってください。

もしかしたら、車両保険を使ってしまうことで、損をしてしまうことがありえます。

被害者なのに 損をしてしまうのはもったいないです。

今回は、交差点で遭った接触事故について、実体験をもとにお伝えします。

 

相手が悪いのに、どうして…!?

驚く人

誰もが事故なんてしたくないと思っています。

しかし、他人は何を考えて運転しているか分からず、いきなり自分のほうに突っ込んでくる場合もあります。

今回わたしが遭った事故は、まさにこれでした。

そのような場面で、自分も車を運転しており、かつ、車が動いているとき、悪いことは何ひとつしていないはずなのに、責任を負わされることがあります。

これを「過失相殺」と言います。

 

今回、わたしが経験した 事故のくわしい情報を記しておきます。

 

事故現場は、片側1車線の信号機がある交差点です。

双方青信号で交差点に進入しました。

 

わたしは直進、相手のAさんは対向車線の右折で待っていました。

 

わたしの前には1台 右折車がおり、その死角になって、わたしの車がAさんには見えなかったのでしょう。

わたしは、Aさんの車を認識しており、Aさんの車が止まっていることを確認した上で直進しました。

すると、Aさんがいきなり飛び出してきたのです。

あわてて急ブレーキをかけ、ハンドルを切りました。

 

しかし、不幸にも対応が間に合わず、互いの車のフロント部分が擦れてしまいました。

ケガ人がいなかったのが不幸中の幸いです。

 

その後、近くのコンビニエンスストアに停車させていただき、すぐに警察を呼びました。

警察が来るのを待っている間に、お互いの名前と連絡先を交換しました。

もちろん、偽りのないことを確認するために、運転免許証を見せ合いました。

車を停めてから、Aさんはずっと謝罪の言葉を口にされていましたし、「お身体の方は大丈夫ですか」と気にかけてくださったので、人柄は良いのだろうなと感じました。

 

わたしもこのような事故が初めての経験だったので、車両保険(任意保険)の会社に電話してみました。

すると、こちらも車が動いていた状況では10:0にならないと言われました。

「はぁー?怒」

と思いましたが、そこは大人の対応を…。

 

10分ほど経ってから警察の方が来られました。

運転免許証を提示し、事故の様子を詳しく話しました。

この聴取が終わり、1時間も経たないうちに わたしとAさんは解放されました。

それからは保険会社の電話対応に追われ、あっという間に午前中が終わりました。

この日の午前中に大きな仕事がなくて良かったです。

自分の保険会社はもちろん、相手の保険会社やディーラーと電話でやり取りしました。

 

自分が加入している保険会社の担当者が決まると、くわしい事故の状況などを再度きかれました。

当日の朝 遭ったばかりのことなので、鮮明に覚えており、はっきりと話せました。

 

こうして書いている今も、事故の翌日なので、鮮明に思い出されます。

気分は落ち込みますが、あなたの力になれればと思い書いております。

 

交差点を直進していたときの過失割合は?

交差点

相手の方が悪いのは明白ですが、判例からすると、わたしが2割、Aさんが8割の過失割合になります。

2:8ということですね。

今回、わたしは違反をしていた訳ではないので良いのですが、もし、直進側が何らかの違反をしていた場合は、2:8にはなりません。

直進側の過失割合が増え、3:7や4:6などになることがあります。

わたしは、青信号だったので無違反なのですが、もしこれが赤信号での交差点進入であれば、被害者と加害者の立場は逆になってしまいます。

直進側は、5割以上の過失割合になると予想されます。

直進側が赤信号で進入し、相手側は右折矢印が出ていた場合は、10:0になります。

勝ち目がありません。

日ごろから黄色信号で停止するように心がけておくと、万が一のときに損をしません。

 

事故後の対応で10万円も損をすることも…

ただ、気をつけていても事故に巻き込まれてしまうものです。

わたしも保険会社の担当者に最初 言われましたが、

「ハンドルを握って運転している以上、ご契約者様にも責任があるのです。」

 

事故直後のわたしは、これがまったく理解できなかったので、

「相手が一方的に突っ込んできたから、すべて相手が悪いのだ」

と言いました。

保険会社の担当者からすれば、面倒くさい契約者だったと思います。

 

そのあと、

「なにとぞご理解ください。」

と言われ、なだめられました。

 

この保険会社とのやりとりから、事故をしたときに注意すべきことがあります。

事故直後は、気が動転して、人の話を冷静に聞くことができなくなってしまうということです。

いわゆるパニック状態になってしまうと、脳内でうまく情報を処理することができなくなり、より一層 混乱してしまいます。

そのため、日ごろから、何事にも落ち着いて対処する練習をしておく必要があると感じました。

 

ちなみに、事故をしたら、次の順番で対処します。

何よりも「命」が優先ですね。

 ①ケガ人の確認・救命処置

 ②救急車の要請

 ③警察に連絡

 ④任意保険会社に連絡

 ⑤身内の方や勤務先などに連絡

 ⑥名前・連絡先などの情報交換

 ⑦自分と相手の車のキズの写真撮影

 ⑧警察の事情聴取

 ⑨保険会社とのやりとり

 ⑩ディーラーなどで修理の見積もり

 

実際、わたしもパニック状態になっていたのだろうと思います。

事故当日の午前中に受けた 車両保険担当者からの電話は、内容がよくわからなかったからです。

「このままでは、保険会社の言いなりになってしまう…!」

という危機感をおぼえ、一度 頭をスッキリさせて、午後になってから第三者に再度 説明してもらいました。

 

その第三者が言うには、一部の保険会社は、わざと よくわからない説明をしているのだろうとのことでした。

要するに、今回のような軽微な事故でも、保険会社としては、保険を利用してもらいたいと思っているのです。

なぜなら、保険を使ってもらえば 保険会社側は儲かるからです。

 

日本の紙幣

 

わたしの保険会社との契約は、5万円を支払えば、車の修理も示談も すべて保険会社が負担して行ってくれるという話でした。

最初は魅力的な話だと思って聞いていたのですが、第三者には5万円未満で済むよと言われ、車両保険を使うと損をすると言われました。

わたしの場合、2:8の過失割合だったとすると、お互いの車の傷が浅いので、それほど修理代はかからないという見積もりでお話します。

もし、車両保険を使わなかったとしても、保険会社が示談を代行してくれます

さらに、2:8という過失割合も生かされるので、自分の修理代の8割は返ってきます。

 

仮に、わたしもAさんも、それぞれ10万円の修理代がかかったとします。

すると、わたしの修理代の8割、つまり8万円は、Aさんから返ってくるのです。

 

よく この話で、思ったよりも少ない額しかもらえなかったと言われることがあります。

それは、2割負担をお忘れになっている方が多いからです。

自分の修理代10万円のうちの2万円は自己負担であり、相手のAさんの修理代10万円のうちの2万円も負担しなければなりません。

したがって、2万円+2万円=4万円は、お財布から出ていくお金なのです。

先ほどの保険会社に5万円払えば…というお話よりも1万円安く済む計算になります。

 

この結果、手元に入るお金は、8万円-4万円=5万円となります。

早い話が、得をするためには、この金額以下で修理してしまえばよいということです。

修理に使わなかった残りのお金は、被害者が自由に使えばよいのです。

  

仮に、5万円というお金を受け取っただけで修理をしなかった場合、保険会社に5万円を支払わないことと合わせると、10万円のプラスになります。

また、正規ディーラーでは10万円かかると言われた修理も、安い板金塗装会社に頼んで5万円未満で修理してもらえばよいのです。

被害者が手に入れたお金は、修理にでも何にでも使えるということです。

だって、被害者ですから。

これは、保険会社の担当者に確認済みです。

 

結果として、わたしのような接触事故の場合、保険を使うとかなり損をしてしまうことになりかねません。

気が動転していながらも、担当者に誘導されるように車両保険を利用しなくて良かったと思いました。

 

意外とおいしいかも?

「お金がもらえるんだ!おいしい!」と思ったあなたは、詐欺師のような感覚をお持ちなのでしょう。

実際、わたしが相談した第三者の人も、「だから詐欺があるんだね」と言っていました。

何らかの形で、相手に大きな責任を負わせれば、その分 金銭を受け取れてしまうからです。

修理をせずとも、そのお金を懐に入れてしまうことができるので、事故をわざと起こして、お金を取っていく悪徳な方もいるのが実状です。

そのような方の事故には、巻き込まれたくないですね。

 

事故後に言ってはいけないことがある

事故後の対応に関して、もうひとつ お伝えしておきたいことがあります。

警察の事情聴取のときです。

わたしは正直者なので、「交差点に進入したとき、Aさんの車が見えていた」と言ってしまいました。

しかし、これは本当のところ、言わない方が良かったのです。

 

なぜなら、相手の車が来ていることを認識していて 突っ込んだと言われかねないからです。

これは、ある専門の方に教えていただいたことです。

警察の事情聴取のときには、事実のみを伝えるようにしましょう。

「相手の車が見えていたからハンドルを切った」などということは、被害者が言うと不利になることがあるということです。

最悪の場合は、被害者側の過失割合が大きくなってもおかしくないと言われました。

多くを語らないように気をつけてくださいね。

 

車の修理費はだれが払うの?

そうして、ディーラーで修理の見積もりを出していただき、実際の修理代は、わたしが8万円ほど、Aさんが7万円ほどでした。

擦ったのは、お互いフロントのバンパー辺りなので、おそらく安く済んだのだろうと想像されます。

 

保険会社などによって違いますが、この修理費を、一度 被害者が立て替えるケースや、保険会社がすべて支払ってくれるケースがあります。

わたしは、事故後、洗車をしたらキズが目立たなくなったので、今は修理せずにそのままにしています。

 

もし、保険会社が「私どもで すべてやりますよ~」と言ってきたら、すぐに断りましょう。

早い話が、先ほどの話のように あなたが損をしてしまうからです。

わたしの場合、車の修理費は、自分で払うことになっています。

 

車の修理はどこが一番よい?

車に乗ろうとする人

わたしは、事故後、時間に余裕があったので、地域で評判の板金塗装屋さんとディーラーの2か所で見積書を作成してもらいました。

今回の車のキズは、大きなものではなかったので、比較的に安く済みました。

早い話が、もっとも高い見積もりを出してもらったところの方が、もらえるお金が増えます。

このことから、ディーラーで修理の見積もりを依頼するのがよいのだとわたしは思っていました。

しかし、「その判断は違うよ」と専門の方に指摘されました。

もちろん、多くの場合、ディーラーで見積もりを出してもらうのが もっとも高い金額になります。

この理由は、技術料金を高く設定しているからです。

 

こうして見積もりを出してもらった後、決定した修理の依頼先を保険会社に伝えます。

すると、保険会社の「アジャスター」と呼ばれる損害調査を行う人が依頼先と連絡を取り合い、修理代の調整に入ります。

これは、一般的な修理代なのか確認するためです。

ここで、ディーラーに修理を依頼していると、高く設定されていた技術料金を下げられ、もらっていた見積もりの金額よりも かなり低くなってしまうのです。

わたしはこのことを聞いて、ディーラーではなく、とても親切な地元の板金塗装屋さんにお世話になりました。

この地元の板金塗装屋さんのご主人は、保険会社とのやりとりに慣れていらっしゃり、「ほとんど見積もりの額は変わらないよ」とおっしゃっていました。

お任せしてよかったと思っています。ありがとうございました。

 

損しないためのドライブレコーダー

余談になりますが、わたしの知り合いから聞いた、悪質な運転者の話をしましょう。

 

ある日、新米のドライバーが車を運転していました。

すると、普通車が後ろから猛烈な勢いで迫ってきて、その新米さんの車の後ろにべたッと張り付くようにして、追われたそうです。

新米ドライバーさんは後ろの車が怖くて、少しずつ前の車に近づいていきました。

そして、

「キキィ――ッ!ボンッ!」

前の車に追突してしまったのです。

新米ドライバーは初めての事故だったので、何が起きたか分からなかったそうです。

 

そうして、前の車から降りてきたのは、「よしッ!」と言って、ガッツポーズをした男性・・・。

 

新米ドライバーさんは、

「あ、やられた…!」

と思ったそうです。

 

新米ドライバーさんがそう思ったのは、前の車がとくに何の前触れもなく急ブレーキをかけたからでした。

信号機や子どもの飛び出しがあったわけではなく、何もない道路で 急に です。

 

一般的に、後ろから前方の車への追突は、10:0です。

追突した側に全責任があります。

ただし、一般的には、です。

今回のように、前方の車に急ブレーキをかけられた場合は、その限りではありません

しかし、新米ドライバーは不幸なことに、それを証言をしてくれる人や、ドライブレコーダーといった証拠がなかったのです。

そのため、新米ドライバーの両親は、なくなく高額な修理費や慰謝料を払うはめになったそうです。

 

ドライブレコーダーがいかに重要か、おわかりいただけると幸いです。

 

道路を走行する車

みなさんも、車の運転には、くれぐれもお気を付けください。

人生楽しむためには、命あってこそです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。